自分で出来る簡単なエアコンのお手入れ
エアコンのお手入れはどのようにすれば良いのでしょうか?
ご自分で出来る範囲のお手入れ方法を「エアコンのプロ」がご紹介します。
(このページでは自動お掃除機能(自動フィルターお掃除機能)が付いていないエアコンのお手入れを紹介しています。)
エアコンのお手入れをしないとどうなるの?
エアコンのお手入れをしないとカビの増殖を早めることや、効きが悪くなり余計な電気代が掛かることになってしまいます。
取扱説明書を読む
取扱説明書にはお手入れの方法が記載されています。
出来れば、最初に取扱説明書を読むことをオススメします。
もし、お手元にない場合にはメーカーのホームページなどから閲覧やダウンロードも出来ます。
※機種によっては出来ないものもあります。
エアフィルターのお手入れ
空気の吸い込み口についているホコリをキャッチするための「エアーフィルター」
ほとんどのエアコンに付いていて、取外してお手入れ出来るようになっている部品です。
エアフィルターをお手入れせずにいるとホコリで詰まってしまいます。
そうなると、エアコンが空気をうまく吸えなくなってしまい効率が悪くなったり、ホコリに含まれているカビ菌がエアコン内部で増殖してしまうことになります。
お掃除方法
フィルターに付着しているホコリを掃除機で吸い取ります。
ブラシノズルを使うとホコリが取りやすいです。
※ブラシノズルは100均などにも売っています。
掃除機で吸い取り切れない汚れは漬け置きして汚れを落とします。
バケツなどの容器にぬるま湯を入れて中性洗剤または弱アルカリの洗剤を少し入れます。
そこにエアフィルターを入れて30分~1時間程漬け置きします。
(使用する洗剤によっても異なりますので、用法・容量は洗剤の使用方法をご確認ください。)
漬け置きした後はシャワーなどで、しっかりとすすぎ汚れや洗剤を落とします。
その際、フィルターの裏側からシャワーをかけた方が汚れが落ちやすいです。
落ちにくい汚れは、ブラシなどで軽くこすると落ちます。
洗ったフィルターは良く乾燥させて水分がなくなってから取り付けをしましょう。
吸い込み口のお掃除
エアコンは空気を取り入れる為に「吸い込み口」があります。
この吸い込み口は換気扇のように、強力にたくさんの空気を取り入れます。
その為、ホコリや浮遊菌なども一緒に吸い込みます。
最近の多くのエアコンは主に上部から空気を吸い込むため、エアコン上部にはホコリが溜まっているケースが多くあります。
リビングルームのホコリ1gの中に約10万個の菌、6万個のカビが含まれているといわれます。
(花王MKニュース 2014年8月6日による)
その為、出来るだけ上部に付着したホコリをこまめに取り除くことが大切です。
クイックルワイパーなどを使うと手軽にホコリを除去出来るのでオススメです。
吹出し口のお掃除
エアコンの吹出し口にもカビが繁殖しているケースがよくあります。
吹出し口のお手入れの方法をご紹介します。
上下風向版(フラップ)を手で開きます。
※ほとんどの機種は手で開閉出来ます。但し、一部リモコン操作が必要な機種があります。ご不明な場合には取扱説明書にて確認してください。また、機種によっては上から下へ引き下げるタイプもあります。
中性または弱アルカリ系の洗剤を使用します。
一般的に売られている「万能洗剤」がオススメです。
雑巾などに洗剤を染み込ませて拭くと大抵のカビ汚れは落ちます。
凹凸の部分などは使い古しの歯ブラシなどでこすると落とすことが出来ます。
専用のブラシなども販売されていますが、オススメは割りばしにキッチンペーパーを挟んで行う方法です。
奥まで届きますし、汚れたキッチンペーパーはどんどん捨てて新しい物を使うことが出来ます。
割り箸に挟んだキッチンペーパーをくるくる丸めるようにして細くして洗剤を染み込ませます。
エアコンの吹き出し口の隙間から差込んで、こするようにして汚れを落とします。
キッチンペーパーが汚れたら新しい物に取り替えます。
見える範囲の汚れが取れるまで、これを繰り返します。
ファンのお手入れ
黒い部分がファン
「ファン」とは風を送る部分。
扇風機でいう「プロペラ」にあたります。
この部分もカビが発生しやすい箇所です。
結露しやすい場所でもある為、カビ菌が付着すると増殖してしまいます。
その為、原因となる菌を除菌することで、カビの繁殖を抑えることが出来ます。
但し、奥まったところにあり形状も複雑な為、直接触ってお手入れをすることが出来ません。
そこで、おすすめなのが消毒用エタノールなどを使ったお手入れの方法。
消毒用エタノールはカビ細胞を壊して無効化することが出来るといわれています。
その為、手が届かないファンの部分にも消毒用アルコールを吹きかけるだけで、カビの繁殖を抑えることが出来ます。
消毒用エタノールを吹きかけた後は、しばらく乾燥させてから運転を行ってください。
≪注意≫
ファンのお手入れの際には、必ずエアコンを停止し、コンセントを抜いてから作業を行ってください。
但し、ファンにすでに目に見えるカビが発生している場合には消毒用エタノールを吹きかけても効果はあまりありません。
このような状態になってしまっていたらご自身での清掃は難しくなります。
また、安易に洗剤などを掛けると余計にカビや菌の栄養となってしまい増殖してしまうこともあります。
何よりファンがこの状態になっていると、見えない奥の内部では大量のカビが発生している可能性が高い為、専門業者にエアコンクリーニングを依頼した方が賢明です。
まとめ
エアコンのお手入れで最も大切なことは、「付着するホコリを除去すること」です。
フィルターやエアコン上部に付いているホコリをこまめにとることでエアコン内部のカビの繁殖を抑えることが出来ます。
また、ホコリが詰まってエアコンの効きが悪くなることも防ぐことが出来ます。
汚れがひどくなってしまってからだと、エアコンの分解清掃が必要となるため、ご自身でのお手入れは難しくなってしまいます。
日頃のこまめなお手入れをすることで、カビの繁殖を抑えたり、余計な電気代が掛からずに済むようになります。