エアコンにカビが発生する主な二つの原因
エアコンにはカビが発生する!ということは今では多くの人が知っているとと思います。
では、「どうしてエアコンにカビが発生するのか?」
さらに「どのぐらい使用したらカビが発生するの?」
今回はそんな疑問についてまとめてみました。
一つ目の大きな原因「湿度」
冷房・除湿運転を行っているエアコン内部には常に水分が溜まります。
その為、エアコン内部の湿度は90%以上にもなると言われています。
エアコン内部には水分がたっぷり!
カビは湿度70%以上で繁殖すると言われています。
その為、湿度が90%以上になるエアコンの中はカビにとって絶好の湿度があるということです。
二つ目の大きな原因「ホコリ」
さらにエアコンは室内の空気を大量に吸い込みます。
その時、空気中にあるホコリも一緒に吸い込んでしまいます。
室内のホコリ1g当たり10万から100万個のカビが検出されるそうです。参照:衛生微生物研究センター カビQ&A
エアコンの吸い込み力はとても強い為、
空気中のホコリを吸い込んでしまいます。
≪画像≫
エアコン内部のホコリ(右)
フィルターに付着したホコリ(左)
吸い込んだホコリがエアコン内部に付着し、さらにエアコン内部にある水分(湿度)と混ざることでホコリの中に存在する様々なカビ菌などが活性化して増殖していると考えられます。
カビが発生する為に必要な要素として他に「温度(5~45℃)」「空気(酸素)」があります。
これらは、日本の家庭では多くの場合にあてはまる要素となります。
その為、エアコンを使用している限りカビを防ぐことはかなり難しいとでしょう。
では、どのくらい使用するとエアコンの中にカビが増殖してしまうのでしょうか?
環境生物学研究所所長・農学博士 阿部恵子氏により提唱された「カビ指数」(特許 2710903)によると、冷房時のエアコン内部ではカビが発生するまで(発芽し菌糸を伸ばすまで)6~12時間、カビが発芽し菌糸を伸ばし胞子を飛ばし出す段階になると肉眼でカビが見えるようになります。(カビ汚染)
カビ汚染の段階まで約1~2ヶ月と言われています。
参照:日置電機 カビ指数計ロガーCUZ-LR8520
つまり、夏場毎日冷房・除湿運転でエアコンを使用していれば、ワンシーズンでエアコン内部にカビが見えるようになってもおかしくはないということです。
実際、使用頻度や日頃のお手入れにもよりますが新品のエアコンでも使用頻度の高いと早ければ1年でファンや吹出し口などの見えるところにも付着してきます。
リビングなどで夏場毎日使用されている環境なら2~3年経てばかなりの確率で見えるところにもカビが繁殖していることも少なくありません。
【左】
新品にて取付け後、約1年経過したエアコンのファンと吹き出し口
【右】
新品取付け後、約2年経過したエアコンのドレンパン
※ドレンパンとはエアコンから出る水を溜めておく受け皿です。
以上がエアコンのカビの発生するメカニズムと時期になります。
まとめ
エアコンの特性上、カビの発生を100%食い止めることは難しいでしょう。
カビの発生を少しでも抑える為に、フィルターやエアコンの上部に付着したホコリをこまめに取ることも大切です。
特に冷房や除湿運転を使用する時期はこまめなお手入れを心掛けましょう。